コンセプト

斬新なデザインと、個性的なお部屋……様々なライフスタイルに対応

東大教授・千葉学氏の設計により従来の介護施設にはなかった斬新なデザインで、個性的なお部屋となっており、入居者の方のライフスタイルに合わせて利用して頂けます。

医療と介護サービスの連携で、安心の住まい

敷地内には長嶋雄一クリニックがあるため、生活の場で、医療福祉サービスを総合的に受けることができます。

介護事業所設立にあたって

今夏、サービス付き高齢者向け住宅(以下 サ高住と略)と介護事業所をクリニック側に併設しました。開設にあたり、どのような施設にするか熟考しました。その際、伯母の言葉が唐突に浮かんできました。「介護はやってもやっても報われないのよ、どんどん悪くなっていくばかり。その点、医療は癌の末期でも一筋の光明があるからいいわよ。」 医師になったばかりの私には、実母を介護していた伯母の切実な言葉が当時ピンと来ませんでした。

あれから二十五年ちかく経ちました。この間、我が国では介護保険法が施行され、高齢化社会に対応するべく社会基盤は整いつつあります。介護保険の趣旨の一つに、「多様な事業者がサービスを提供する。専門的サービス産業としての介護産業を確立させる。」があります。
介護保険が施行されてから十五年、介護産業は確立されたと言えるでしょうか。医師の観点から言えば、玉石混交、種々雑多な印象が拭いきれません。多様な事業者が参入しているが故に、医療と異なる独特の世界観が介護社会にあるからです。

我々の施設から見上げる山の頂近くに、我々を見下ろすかのように岩屋観音があります。父から譲り受けた資材置き場だった地にクリニックを建設するまで、その存在すら知りませんでした。幾星霜を経た今、仕方がなくクリニックを建てた僻地が、岩屋の観音様に見守られた約束の地と思えるようになりました。
観音にちなんで、介護事業所名を「カノン」、サ高住を「ポータラカ」と命名しました。ポータラカとは、サンスクリット語で観音菩薩の浄土を意味するそうです。サ高住「ポータラカ」は、建築家千葉学氏が考える「終(つい)の棲家」が見事なまでに具現化されました。

介護事業に携わるということは、すなわち「看取り」に従事することをも意味します。「癒しと安らぎ」をモットーに、その人の人生の終末に如何に関わっていけるのか、我々に課された命題と肝に銘じ、スタッフ一同心を新たにして介護事業に邁進していく所存です。
私の人生経験、医師としての経歴、出会えた人々から学んだこと、すべてがこの事業所に注ぎこむことが出来たと自負しています。そして、そのことは、あまりに私的(詩的)すぎますが、お世話になった伯母、育んでくれた両親に出来なかった恩返しとも考えています。

2015年6月